ふとん屋はなぜ潰れないのか?【文房具店、刺繍工場、編集プロダクション】

ビジネスモデル

こんにちは、えいがです。

今日は、街角で見かける「なぜか潰れないあのお店の謎」について迫ってみたいと思います。

この記事を読むと

文房具店
ふとん屋
刺繍工場
編集プロダクション

の謎がわかるようになります。

学校周りにある文房具店

私も小学生の子供がいるので買う機会があるんですが、

結構郊外の小学校でも、学校の周りって必ず文房具店がありますよね。

 

もちろん、その小学校に通う子どもたちが購入するとは思うんですが、

それだけだと、大した売上にならないじゃないですか。

小学校に通っている数百人の児童で商売が成り立つとは思えませんよね。

しかし、実際潰れずに長いこと経営を続けていられるのは事実です。

 

児童が使う、例えば「ピアニカ」のような備品ってありますよね。

実はこうした「学校の校章が入った備品」を作れるのは、

学校のそばにある文房具屋だけらしいんですね。

 

おそろいの道具、かばん、制服を買おうとした時に、

その文房具屋さんしか購入先がないんです。

 

また、児童が使うものだけでなく、

例えば学校の「掃除用具」「消耗品」「体育館で使うパイプ椅子」

パイプ椅子なんて、だいたい数百個単位で仕入れるものなので結構利益は大きいですね。

こういったものも、ほぼ近所の文房具屋さんが独占しているらしいんですね。

学校自身が使う備品も納品をしているので

だいたい利益が800~1000万円にも上るそうです。

これってびっくりですよね。

 

いつ行っても人がいないと思っていた文房具屋さんも、

私達から見えないところでビジネスをしている、というわけです。

 

商店街のふとん屋さん

結論から言いますと、ふとんの販売自体はほとんどしていないようです。

確かに、このご時世ですから商店街でふとんを購入するということは少ないですよね。

 

その代わりに、2つのサービスで儲けているそうです。

布団の打ち直し

1つ目は、「布団の打ち直し」です。

打ち直しというのは、

使い続けてぺしゃんこになってしまった布団を、

購入した時のようなふわふわの状態に直すことです。

あまり聞き慣れない言葉ですが、新品で買うより安く済むので利用される方は多いようです。

 

レンタルふとん

「布団ってレンタルするもの?」と思いますよね。

「レンタルする必要なんてあるのか」と思いがちですが、

実際、意外とレンタルされているようなんです。

 

これは自分の体験なんですが、

ついこの間、奥さんの実家に家族で行ったんですよ。

 

しかし、義理のお義母さんは一人で住んでいるので、来客用の布団がないんですよね。

そこで、僕らが泊まりに行くので布団をレンタルをしてくれていました。

 

普段から持っておけばいい、と思うかもしれませんが

布団ってかさばるから普段はいらないんですよね。

 

であれば、多少お金がかかったとしても、

「人が泊まりに来た時だけ布団をレンタルする」というニーズは結構あるんです。

 

実際、シーズンによっては在庫のふとんが全部出てしまって

予約が取れない、という状況になるらしいです。

 

GWやお正月、といったシーズン時には布団のレンタルが殺到しますし、

季節の変わり目には打ち直しのオーダーが結構入るんですね。

ふとん屋さんも文房具屋さんと同じように、800万円くらいの利益を出しているそうです。

 

斜陽分野の工場

私の知り合いが刺繍工場を経営しているので、そちらのお話もしてみたいと思います。

刺繍工場って中国に押されてものすごい減っているんですね。

 

跡取りがいないという状況があって、廃業してしまう刺繍屋さんも多いそうです。

私の知り合いの刺繍屋さんは、東京都内にあるんですが

先述したように、刺繍屋さんが減少しているため、

すぐに対応してくれる刺繍屋さんは都内では1社独占なんだそうです。

 

中国の刺繍屋さんに、値段で勝つことはできないんですが、

私の知り合いの場合は、国内の工場なのですぐ打合せ、対応ができるということで、

ものすごい重宝されているらしいんですよ。

「刺繍工場って斜陽産業なのでは?」と正直思うじゃないですか。

でも機械を入れ替えたり、工場を新たに大きくするくらい、非常に儲かっているそうなんですね。

 

斜陽産業だからといって潰れる、というわけではなく

個別の企業や工場をよく見てみると、色々な理由や状況があって、

むしろ好調なところもあるということなんですね。

 

モータースポーツを専門にした編集プロダクション

これも、私の知り合いの会社の例なんですが、

モータースポーツ

編集プロダクション

一見、どちらも斜陽産業のように思えますが、

この組み合わせでも、なぜか続いているんですよ。

むしろ、社長ちょっと儲かってるくらいですね。

 

実はこの会社の場合も、さっき話をした刺繍屋さんの例と少し似ています。

刺繍屋さんは、周りが事業継承せずにどんどんと辞めてしまい、

結果的に市場を独占する工場になったんですが、

この会社も、「モータースポーツ」「編集プロダクション」という組み合わせ故に、

新規参入がないらしいんですね。

 

この仕事をずっとやってきているおじさん達によれば、

「新しい人が入ってこないから、

市場自体は小さくなっていても、俺らの食い扶持は一生残るんだ」

とのことだそうです。

 

昔はカタログや雑誌を作っていたんですけど

現在はHP、動画の作成といったこともやっているそうです。

 

専門性を持ちつつ、そういった分野の事をやっている会社というのが、

なかなか少ないため、一定の需要はあるそうなんです。

 

時代の流れは変えられない、仕事は変えられる

「潰れない会社」というのは、「続けていく意思を持った会社」なんですよね。

表から見えないだけで、みんな続けるために色々と工夫をしています。

 

それこそふとん屋さんの例はそうでしたね。

販売から、サービス業にシフトしたのがふとん屋さんのケースです。

 

社会や時代の流れを変えるのってすごく難しいですが、

仕事の内容を工夫して、時代に沿ったものに変化させていくことはできます。

「斜陽産業」と決めつけるのではなく、創意工夫をしてみることが重要ということなんですね。

 

 


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